福岡で胸オペ記録② 当日後半

オナベ道

乳腺を取っ払って胸を平らにするべく福岡で胸オペ(乳房切除)を受けてきた30歳のオナベの記録。

ついに手術です。
文体が安定しない。

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12:30 いよいよ手術室へ

相変わらずJ-Popが流れてた。
(というか連れてこられて初めて手術室から流れてると知った)
確かこの時流れていたのはこのとき流れていたのコブクロの蕾。

ビルの1フロアにあるクリニックなので、The★病院という趣ではなく、どっちかというとオフィスみたいな内装。
天井は長方形のタイル状で白地に黒の斑点があって、蛍光灯がめり込んでる、本当によくあるアレ。
多分内装特に弄らなかったんだろうな。

オフィスとかにもよくあるグレーのスチール製の収納棚に囲まれて、浮いてる様なそうでもないような佇まいでオペ台+歯医者とかでも見るアーム式の照明があった。
頭の左側にはバイタルを見るためのモニター。

オペ室には看護師が2名(確か)と、執刀医と麻酔医。

言われるままにオペ台(意外と狭い)に横になると、まず横向きに寝て背中を丸めた状態で、肩甲骨の間あたりの背骨から痛み止めの麻酔を刺される。

さっきの点滴のトラウマ+事前情報による恐怖でここが今日一の緊張ポイント(笑)。
丁度視界に入るオペ室の入り口のクリーム色のスチール製扉にポツンと貼られている片耳の欠けたチワワのマグネットを見つめて気をそらしていた。

直前に盲腸やらかしたパートナーは凄腕の麻酔医に当たって全く痛くなかったらしいけど、俺は普通に注射打たれたくらいの痛さだったな。
麻酔液が入ってくる時の圧迫感の方が痛かったけど、どちらにせよ点滴の比ではなかった。

先生達も看護師さんも優しいので凄い励ましてくれた(笑)

無事麻酔の管が固定されると、仰向けになって血圧計と心拍計を足に付けられた。
えっ、足!?

思わず「血圧って足でも取れるんすね」って言った。取れるらしい。

しかしそれならモニター足側の方が邪魔にならないのでは。。(要らん世話)

最後に酸素マスクを当てられて、「じゃあ麻酔入れますねー」と言われた。
事前説明で聞いてた感じだと多分点滴からだと思われる。

「気がついたら意識なかった」って話を聞くけど、俺の場合は「あ、寝れそう。寝よ」って感じで意識としばしの、そしておっぱいとは永遠のお別れをした。

16:00 目が覚めたら終わってた

当然なんだけど、最中の記憶はない。
(前項で無駄に背景描写したのもそれくらいしか書くことがないからである)

気がついたらオペ台の上に座っていて、「終わりましたよ」と声をかけられていた。

目が覚めたのは多分体を起こされているくらいのタイミングで、一瞬自分がどこにいるのかわからなかった。

感覚的には美容室のシャンプー台で寝落ちしてめちゃくちゃ夢見て声かけられて起きて「ここどこだ」ってなった時に似てる。(伝わるのかこれ)

ちなみに俺がボーッとした状態で最初に発した言葉は「お疲れ様でした」だったが、看護師さんはツボったらしく「お疲れ様ってウケる」と言っているのが聞こえた。解せぬ。

そのまま両脇を抱えられるようにしてドア1枚とカーテン1枚で区切られた徒歩10歩くらいの距離のベッドに戻る。

ケツが痛い。

ベッドに寝かされた時に「横向きになってもいいですか」と聞いたけど、やんわり却下された。当たり前か。

術後1時間のリカバリタイム

時計を見ると16時過ぎくらいだった。
オペ室に入ったのが12時半だったから、3時間半くらいかかった計算になる。
いやマジでお疲れ様でしたって感じです。笑われたけど(笑)

背中から入れている麻酔の影響で腕が痺れて感覚がない。

点滴やらなんやらセッティングされて、ナースコールを握らされ、寒くないかの確認をされた。特に寒さは感じなかった。

この時点では。

背中に入れた痛み止めの追加用スイッチも渡された。
持続的に入ってるけど、痛みがひどい時は少し量が増やせるらしい。
時間当たりに入る量の上限は決まっているのでいくら押しても大丈夫、じゃあ何の為に押すんだって感じですけどね等と陽気に説明をしつつ看護師さんめっちゃカチャカチャ押してた。

また様子を見にきますね、と言われ、そのまま1時間ほど安静。

術後も麻酔で1〜2時間くらい意識がはっきりしないパートナーを見ていたので、俺もまたゆっくり眠れるかと思ったけど、ベッドに戻ってからはずっと頭はハッキリしていた。

頭を持ち上げようとすると少しクラっとする。
上半身に力が入らないから起き上がれない。
BGMは相変わらずの00年代J-Pop。

「術後の安静で腰と尻が痛い」という話をよく聞いていて、これが一番しんどそうだと覚悟していたけど、ベッドはしっとり柔らか低反発だったので、ケツの痛みもはしばらく我慢すると引いていった。

が、
だんだん体の感覚がはっきりしてくるにつれて、猛烈な寒さに見舞われた。(全身麻酔の影響らしい)

さっむ。ガタガタ震えるレベルで寒い。

胸下くらいにかけてもらっていた電気毛布を肩の上まで引っ張り上げ、必死で体を温めようとするけど、腕含めた上半身が背中の麻酔で皮膚感覚消えてるから暖かさを感じない。寒い。

あと手の感覚がないせいでモゾモゾやっているうちにナースコールを見失った。手探りで探しても全然分からん。
しょうがないからケーブルの根本を辿って見つけた。(物音がしたのか見つけた直後くらいに看護師さんが様子見にきた)

寒さは1時間くらいしたら消えていった。
右手の痺れはさすったり動かしたりしているうちに少し良くなった。
しかし左手は点滴の関係であんまり動かせないから相変わらず。

・・・・・・暇である。

ちょっともう暇すぎてアレだったので、ベッドの足元にある机の上のiPhoneを足で掴んで取った。(起き上がれないけど下半身は動く)
この時尿道にカテーテルが入ってるのに気がついた。

が、ちょうど診察の時間になったらしく先生達がくる物音がしたので気まずくて毛布の下に隠した。何やってんだ。

17:00 術後の診察

術後1時間立った頃に先生と看護師さんがやって来て診察。

「はいちょっとバンド外してお胸見ますね〜」という感じでバリバリっと胸部を圧迫していたバンドが外される。
急に気管が広がったせいか咽せる。

何してたのかあんまり覚えてないけどなんかチェックされてすぐまたバンドを巻かれる。
巻く時に息を大きく吸うんだけど、ここでまた咽せる。
あんまり咽せるから麻酔中の気道確保用に喉にチューブ入ってたのかなと思ってたけど、後で訊いたら入れてないらしい。

診察が終わると看護師さんから入院中のこととか、退院した後の過ごし方とか、薬とか、退院後の緊急時の連絡先とかの説明を受けた。

この辺で脇のドレーンの存在に気がついた。
血を溜めるパックの部分は枕にクリップで固定されていた。

背中の痛み止め、点滴、尿カテ、ドレーン2本

「テレビつけますか?」って言われて、「テレビはいいんですけど、携帯充電したいです。。」とリクエスト。もちろんiPhoneはベッドの中。
仕方がないので足で取ったと白状した(笑)

その後も1時間おきくらいに胸やらドレーンやらの様子を見にきた気がする。

17:30 お水解禁

色々説明受けた後、「あと30分くらいしたらお水飲んでいいですよ〜。持ってきますけど、もし忘れてたらナースコールで呼んでくださいね」と言われ、術後口の中がカッピカピの俺歓喜。

ソワソワしながら待ってたけど、「ちゃんと覚えてました」って言いながら持って来てくれました。
マックシェイクとか入ってるような容器だった。

水を飲みながら漫画読んだりして暇を潰し、
更に1時間ほど寝落ちした19時半頃

猛烈な尿意に襲われた。

尿カテーテル入ってるから垂れ流しなんだけど、ものすごくトイレに行きたい。
しかも気を紛らわせる娯楽もない。
switch持ってくれば良かった。

元気だから立って歩いてトイレに行かせて欲しいと切実に願いつつ、ベッドのリクライニングで楽な姿勢を模索しながらもしウンコしたくなったらどうするんだろうな。。とか考えてた。

看護師さんが様子見に来た時に言ってみたらカテーテル入ってるせいで違和感があるんだろうとのことだった。
そして何故か看護師さんに尿意を訴えた直後、嘘みたいにソレは消え去った。
なんだったんだ。

尿意が再発したら嫌だから、水飲むのは口を湿らせるくらいに止めることにした。

ついで(というかこっちが看護師さんが来た目的)にドレーンの廃液量をチェックして貰ったら、右は全然ないけど左がちょっと多いですねとのこと。

21:00 そして延長戦へ

再びドレーンの様子を見にきた看護師さんから「やっぱり少し左の廃液が多いから先生に連絡してみたら、今から診に来てくれるそうです。20〜30分くらいで来ますからね」と言われる。

え、マジで?こんな時間なのに?俺一人のために?
先生お疲れ様です本当に。。とちょっと申し訳なくなった。

つづく

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