福岡で胸オペ記録③ 当日延長戦

オナベ道

乳腺を取っ払って胸を平らにするべく福岡で胸オペ(乳房切除)を受けてきた30歳のオナベの記録。

〜あらすじ〜
術後、左胸の出血ややが多くて家から駆けつける先生。

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21:00 胸板と初対面

バンドを外して胸の状態を確認されている間に少し頭起こして一瞬だけチラッと見てみたら、確かにおっぱいは無くなっていた。
ビビリだからからまじまじとは見なかった。

平らになった胸を見た時、意外だけど少しショックだった。
望むか望まないかは置いといて、今までおっぱいのついた女としてずっと生きてきたし、数時間前にはそこにあるのを認知していたので当然なのかも知れない。

毎日鏡越しに睨めっこしてきた柔らかなあいつ。
憎たらしくてしょうがない時もあったけど、それでも愛着は多少あったらしく、いざいなくなってしまえば寂しい。
人間って我儘だな。

ちなみに術後二週間経った今はおっぱいがあったことすら忘れてもっぱら乳輪と乳首の心配をしている。
一年経った頃には恐らくもう寂しさすら思い出せない。
人間なんてそんなもんだ。

21:30 先生到着

自宅から俺一人のために参上した先生が、エコーの機械をベッド脇に持ってきてバンド外して診察。
ここまでしてもらうと50万(保険適用なし)という金額にも納得がいく。

結果、左胸の右らへんに少し血が溜まっていて、血栓になったりする可能性があるので一度左乳輪の縫い目を解いて中を掃除するとのこと。

えっ今からまた手術するの?
先生大変すぎない???

って思ってたら、「ゆっくりできなくてごめんなさいね〜」と逆に謝られた。

暇してた僕「寝てる間に時間過ぎるから時間つぶせていいです」
先生「その考え方は新しい」

眠くなる薬入れるので、寝て起きたら終わってますからねと説明を受け、パートナーに顛末を報告し、手術室の準備が整うのを待った。

21:45 再びオペ室へ

1回目の手術と違い、今回は先生と当直でお世話してくれてる看護師さんと3人でオペ室に入る。

身体から何本も管出てるせいで移動の時大変そうだったな。。

背中の痛み止めは入りっぱなしなので、オペ台に横になるとそのままモニター類を取り付けられ、手足を軽く固定された。
多分今回は全身麻酔じゃなくて背中の痛み止め(恐らく硬膜外麻酔)+眠くなる薬というスタイルだったと思われる。
麻酔医の先生いないし。

酸素マスクを被せられてそのまま2度目のおやすみなさい。

目が覚めたら

左胸のお掃除真っ最中だった。

さっき血が溜まってるって説明受けたあたりを内側から何やら棒状のもの(多分。もしかしたら指かも)でグリグリされていた。
全然我慢できるレベルだけど痛い。

このまま更に痛いことされたら怖いので「イテテテテテテテ」と何回か呻いて意識が戻ったことをアピール。
(顔に布みたいなのがかかってるからお互いに見えない)

先生「ごめんなさいね〜すぐ終わりますからね〜〜」

え、このまま行くんすか

掃除作業はすぐ終わって、その後も「縫い縫いしましょう」「消毒液拭き取りますよ〜」など何が起こってるのか実況されつつ再び眠らされることもなく続行。
痛み的には最初のグリグリが山場で、それ以降はほぼ感覚が無かった。

が、硬い手術台の上に固定されてたせいでケツが痛い。半端なく痛い。1回目の手術の後のケツ痛の正体はこれか。
出来るだけ上半身がブレないように気をつけつつお尻を左右にズラして何とかしのいだ。

最終的には慣れてきて「消毒液って色ついてるんですか?」「イソジンみたいな感じですね」「意外と起きてても何とかなるもんなんすね」「なるんですよ〜」などと先生と会話してた。
むしろクリニック的には全身麻酔での手術の方が珍しいのかも。

ドレーンの固定まで終わると装着していた色々なものが外され、手術台の背中側が起き上がり椅子フォルムにチェンジ。
これ背もたれ起きるんだ!って驚いてたら「1回目も起こしましたよ」と言われた。
1回目の時は背もたれが起こされてる最中に目が覚めたから気がつかなかったっぽい。

またちょっと寒気が出てて、上半身マッパの僕はブルブル震えてた。

背もたれに寄り掛かった状態で再びバンドを装着され、手術着の肩のところを止められ、色々なチューブ類を持った先生と看護師さんに両脇を支えられてベッドに戻った。
そういえば頭はっきりしてなかったからおぼろげだけど、1回目の時も看護師さん2人で支えてもらった気がする。

23:00 再びベッドイン

多分目が覚めてから30分くらいでベッドに戻ってきた。
少し腕の痺れも復活してたような記憶がある。

口の中がカッピカピ。酸素マスクめ。

パートナーに無事終わった報告して割とすぐ寝落ち。

24:00 診察&就寝

いい感じに眠れてたところにまた2人がやってきて胸の状態をチェック。
問題なしということで、先生帰宅。

看護師さんがエアコンや照明の調整をして寝支度を整えてくれる。

眠れそうですか?と訊かれて、寝付きが悪いからちょっと不安だというと睡眠導入剤的なものを出してくれた。ありがてえ。

そのままスッと眠れた。

1:30 暑くて目が覚める

何故か急に体の感覚が戻ってきたらしく、電気毛布が暑くて目が覚めた。
とりあえず足元に寄せる。

手の痺れがない。
点滴刺さってるとこ痛い。
バンドの圧迫が痛い。
ドレーンが挟まってる脇が痛い。

今こそ痛み止めをカチカチやる時だ!と思って押したけど効果無し。
もうなんか全体的に痛いし足元の電気毛布クソ暑い。
この真夏に電気毛布って。

自分で改善をはかったもののギブアップしてナースコール。
(暑くなったら遠慮せずに呼んでくださいねって言われてた)

電気毛布をどかしてエアコンの設定温度を下げてもらったら快適になった。

痛みの方は、「まだ背中のやつ残ってるんですけどね〜」と言いながら痛み止めの点滴を入れてくれた。
楽になるように背もたれも少し起こしてくれた。

2:00 点滴逆流する

ふと点滴のチューブを見ると血が逆流してた。
流石に放置したら駄目そうなので申し訳なく思いつつ2度目のナースコール。

どうやら痛み止めの点滴が入り切って無くなったことで逆流したらしい。
元の点滴に差し替えると血はすぐ体の中に戻っていった。
夜中の対応ありがとうございました。助かりました。

点滴差し替えたあたりで色々と楽になったので背もたれを倒して再び入眠チャレンジ。
この後は目が覚めることなく朝まで眠れた。

つづく

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